
約2年半前に夫を急逝した私。遺品整理はその3か月後でした。
私の遺品整理

夫の遺品整理は突然に始まりました。
しばらく夫の部屋はそのままにしていました。
夫がいない現実を見るのが辛いのもあったし、夫の匂いを残しておきたくて(生前は「加齢臭や!」と嫌がってたのに笑)、しばらくドアも締め切ってそのままにしていました。
そんなときに長女と一緒に夫の部屋で探し物をしていたら「この部屋、NETがちゃんと通ってていいやん。私この部屋使いたい!」と長女がいうもんで、次女にも相談して、
長女→元夫の部屋
次女→元長女の部屋
にすることになり、夫の物はとりあえず来客用の和室へ移動。
その際、かなりのものを処分しました。
ゲームなどはフリマアプリを使って手放しました。
CDは処分。(今思えば、かなりの量があったから小銭くらいにはなったかな)
衣類は半分ほど処分、少し箱に残したり、部屋にかけたり。
他にも思い出箱やギターなど、ちょっとずつ残しているものがあります。
仕事柄、捨てるのは一瞬だけど、戻すのは一生かかる、のはよく知っています。
ただ、遺品整理は辛いです。
片付けに慣れている私でも、大変でした。
遺品整理の何が大変って?

夫はゲーム、PC、おもちゃが好きでした。
「あんまり場所もとらないし、迷惑かけない趣味やろ?」
と良く言っていました。
ただ、量が多いことと、マニアックなものが多くて、遺された私たちには価値がわからず、もしかしたら夫がすごく大事にしていたかもしれないけど、売れるとわかっているもの以外は処分するしかありませんでした。
整理の際、一つずつ手に取ってみたのですが
「あ。これパパ好きだったな。これ、よく着てたな。」
など、何かしら手に取るたびにその時のことを思い出してしまうので、泣きながらの作業でした。
人の物を、家族といえど、残された私たちでいる・いらないするのは大変ですし、本当につらかったです。
といっても、個人が所有していたものの一人分。
食器や生活雑貨などの家族と共有しているものは特に家からでていきません。
なので、純粋に6畳の部屋に収まる分くらいしか量がなかったので、物は自分たちでなんとか整理できました。
物より大変だったのは、契約関係です。
携帯電話に、光熱費、賃貸の我が家は家の契約者も変えなくてはいけません。
また、夫は映画やアニメをサブスクで観ていたのを知っていたので、その辺も子供たちと相談して、不要なものは解約しました。
たまたま、夫がよく使っていたログイン用メールアドレスや暗証番号を知っていたからなんとかなったのですが、知らなかったらと思うとゾッとします…。
そうならないためにも、日ごろから夫婦、家族との情報共有は大事だな、と改めて思いました。
最後に

遺品整理は、いまや物を整理するだけではありません。
スマホ、タブレット、パソコン、いろいろなものがパスワードがないと開けられなくなっています。
もし、株などの投資の詳細を書面でなくデジタル発行されてたら…?
通帳もweb通帳しかなかったら…?
なんでもデジタル化で、便利にはなっていますが、パスワードがわからなくて開けられず、遺族がせっかくの財産を相続できなくなることもあります。
物も、デジタルも、残されたら困るのは家族です。
遺された家族に大変な思いをさせないためにも、自分があの世に行ってから「なんでわかるようにしといてくれなかったの?!」と言われないためにも、自分の身の回りは自分が生きている間に、そして身体が元気な間に整理してくださいね。
神戸の整理収納アドバイザー 中村さつき